さて、スリランカのレポート3回目。
いよいよ宝石のお話です。
スリランカの宝石
スリランカでは、サファイア、ルビー、クリソベリル、スピネル、ガーネット、ベリル、トルマリン、トパーズ、クォーツなど、さまざまな種類の宝石が産出されます。
まず、キャンディの町で訪れたのが、
宝石ディーラーさんのショールーム。
スリランカで採れる様々な宝石の原石が展示されていたり、
宝石が採掘される様子などを撮影した動画の上映があったり。
そしてこちらでは製品やルース(裸石)の販売もされていたのですが、
それらが生み出される工房も見学することができました。
一つの部屋にたくさんの作業机が設置されていて、
皆がそれぞれの工程を集中して進めておられました。
リングを作ったり、
石枠を作ったり。
同じ部屋で、石の研磨も行われていました。
写真撮影を快くOKしてくださったのを良いことに、
たくさんの写真を撮りつつ、
かなりじっくりと見学。
皆さん慣れていらっしゃるのか、
そんな中でも順調に作業を進めておられました。
その2日後・・
今度は宝石の採掘場を見学するために、
ラトゥナプラへ。
先日のブログでもご紹介していた通り、
「ラトゥナプラ」とは、
シンハラ語で「宝石の都市」という意味を持つのだそうです。
車を降りた後、茶畑を通り抜けて採掘場に向かいます。
こちらのオーナーさんは、
紅茶の栽培や加工もされているとのこと。
スリランカといえば
「宝石」「紅茶」を思い浮かべる方も多いと思いますが、
その両方がここにはありました。
自然豊かな緑に囲まれた場所に作られた採掘場。
スリランカで宝石の採掘をするには、
まず「採掘権」が必要なのだそうです。
ここに、宝石を掘るための竪穴(ピット)があります。
約2メートル四方の竪穴は、
覗き込むのも怖いくらいの深さ。
穴の壁面はゴムの木で枠組みされていて、
地下水が漏れ出さないようにシダの葉が詰められていました。
竪穴からすくい上げられた砂礫は、
ザルに入れられ、洗い場で余分な土が落とされます。
そして、目視で選別。
それが迷いなく、早いのです。
見つかりました。
流石にサファイアなどはザクザク出てくるものではないのですが、
水晶などはたくさん採れているようでした。
小さいものなどは、足元に転がっていたりも。
竪穴のほか、近くを流れる川に潜って採ったりもするそうです。
実際にこれらの現場を見学し、
想像していた以上に人力に頼った採掘方法で、
正直驚きました。
スリランカでの重機などを使った採掘は、
かなり制限されているのだそうです。
環境や資源の保全、
雇用機会の確保などを考えると、
そういったコントロールも必要なのだろうと感じました。
作業には危険も伴うのでしょうけれど、
そこで働く人たちが皆とても良い表情でした。
世界の宝石採掘現場には
まだまだ過酷な労働環境も存在するのだと思うのですが、
スリランカでは、
少なくとも私たちが見学させていただいた現場からは、
そのような印象は受けませんでした。
さて、今回はここまでにしようと思います。
次回は買い付けの様子などを少しご紹介します!